丸亀高等学校竹内元校長の部屋

丸亀高等学校竹内元校長が綴る平成26年度から平成29年度までの学校の様子。丸亀高等学校ならではの行事や学校生活の様子をお伝えしています。集会での校長講話も掲載しています。

2015年12月

 平成27年12月28日(月)
 今日が仕事納めになります。今日も学校へ来て、職員室前廊下等で勉強をする生徒の姿がありました。また、部活動の元気な声も響いていました。生徒は、年末年始の慌ただしい中でも、有意義な生活を送り、始業式には元気な顔を見せて欲しいものです。
 これまで記載できていなかった部活動等の成績です。終業式で表彰しました。
  香川県高等学校総合文化祭
    ・ 写真部 最優秀賞
    ・ 放送部 アナウンス部門第3位、入選
    ・ 美術部 奨励賞
  書道部 全国書道展 特選
      全日本高等学校書道公募展 特選
  将棋部 四国地区高等学校文化連盟将棋選手権大会 県対抗戦 準優勝(香川県選手団)
  近県高等学校英語弁論大会 レシテーションの部 優秀賞
  国際理解のための高校生英語スピーチコンテスト 香川県産業教育振興賞
  全国高等学校生徒英作文コンテスト 入選
 また、なぎなた部が昨年度に引き続き、全国選抜大会に出場できるという朗報も飛び込んできました。丸高生は本当によくがんばっています。

 平成27年12月24日(木)
 今日は3時間の授業の後、昼食をとって、大掃除、表彰式、終業式、進路指導講話、生徒指導講話、LHRと続きました。あと1週間で平成27年が終わり、新しい年を迎えます。3年生はセンター試験等に向けてさらなる追い込みに入ります。1、2年生も生活のリズムを崩さずに、有意義な冬休みをおくって欲しいと思います。
 表彰式、終業式、進路指導講話、生徒指導講話は第2体育館で行いました。終業式における校長講話です。

2学期終業式

 先ほど、多くの生徒や部活動の表彰をしました。運動部、文化部ともに活躍をしており、大変うれしく思っています。その中でも、「科学の甲子園」については、昨年度まで本校は出場していませんでした。今年度は、皆さんに強く働きかけて出場者を募集したところ、8人の選手が集まり、初出場、初優勝を飾りました。3月にはつくば市で全国大会があります。

1学期の始業式で皆さんに、「受験になれば全国の高校生と競い合わなければならない。そこで、高校時代にどんどん外部の人たちと競い合う機会を設けてほしい。」と話しました。この「科学の甲子園」はその一例です。今まで出場していなかったにもかかわらず、出場したら優勝です。皆さん、やればできるのです。色々なことにどんどんチャレンジしてください。1学期の始業式では、国際科学オリンピックについて話しました。数学や地学の分野では挑戦した生徒がいました。このたび、英語検定の募集を行いました。英語検定は大学入試にも絶対に役立つのですが、どれだけの生徒がチャレンジするのでしょうか。また、海外留学についても連絡があったと思います。海外留学は自分で企画しなければならず、費用の面もあり簡単にはいかないとは思いますが、ぜひ、高校時代に外国の文化に触れる体験をして欲しいとも思います。香川県は住みよい良いところで、私も大好きですが、グローバル化と言われる時代に、早い時期に世界に羽ばたくことは大切であると考えています。

グローバル化に関連して、今年の流行語大賞には「爆買い」が選ばれました。「爆買い」もグローバル化の一例ではないでしょうか。しかし、香川県では、「爆買い」を目の当たりにすることはまずないと思います。私は、大阪でその現場に遭遇しました。昨年度と今年度の2年間香川県の高等学校体育連盟の会長になっており、夏のインターハイ、秋の国体に、役員として行きました。インターハイは近畿ブロック、国体は和歌山開催でしたが、いずれも宿舎が大阪のミナミでした。道頓堀川のすぐ近くにあるホテルに宿泊しており、毎日、午後8時から9時ころの帰着になるのですが、電車の駅から商店街を通ってホテルまで帰っていました。商店街は夜でも都会の喧噪。大賑わいですが、聞こえてくるのは半分以上が中国語です。電気店や薬局、洋服店など、中国の方々が多く訪れており、これが「爆買い」かと納得しました。ただ、その現場でびっくりしたことが一つあります。それは、日本の店員さんが、普通に中国語をしゃべっているということです。別の定員さんは中国のお客さんと、英語で応対していました。今はそんな時代です。何をするにも、語学力は絶対に必要になるし、単に語学ができるだけでなく、語学に加えて、コミュニケーション能力が必要な時代であると思っています。これらのことを皆さんにも身に付けて欲しいのですが、その良い手段の一つが、英語検定や留学ではないでしょうか。大阪では、店員さんの接客に驚かされました。

接客と言えば、皆さんに苦言を呈したいことがあります。斯文祭のときにバザー販売をした生徒がいるでしょう。バザー販売は部活動で担当したと思いますが、「接客としてなっていない部があった」と報告を受けています。すなわち、「何も言わずに券を受け取り品物を渡すだけ」、ひどいのになると「食べながら販売したり販売場所で集団で食事をしたり…」マナーを知らないのでしょうか。バザー券を受け取る時には「いらっしゃいませ」、品物を渡す時は「ありがとうございました」と言うのは当たり前のことです。食べながら販売するなど以ての外。2学期の始業式で、野球応援のエール交換を例に挙げて、マナーやルールの話をしたところです。私は残念でなりません。

接客に関連して、ディズニーランドの話をします。2年生の修学旅行の出発式で「ディズニーの話はどこかでします。」と言いました。今日、お話します。なぜディズニーランドはリピーターが多く人気があるか。それはスタッフのおもてなしの心が徹底しているからです。ある本で読んだ一つのエピソードを紹介します。

ある日、ディズニーランドのインフォメーションに一人のお母さんがやってきました。「今日、子どもと一緒に来たのですが、ミッキーやミニーのキャラクターにサインをして欲しいとサイン帳を持ってきたのです。あと少しで、そのサイン帳が全部埋まるというときに失くしてしまったのです。」相談を受けたキャストは、広いディズニーランド中をスタッフみんなで隈なく探しましたが見つかりませんでした。そのキャストはどうしたかというと、そのサイン帳と同じサイン帳を自分で買って、自分の足でいろいろな部署を回って、キャラクターのサインを全部書いてもらい、そのサイン帳をお父さんに渡しました。当然、お父さんは大喜びで持って帰りました。

数日後、ディズニーランドに手紙が届きました。その内容を読みます。【先日は「サイン帳」の件、ありがとうございました。実は、連れていた息子は脳腫瘍でいつ死んでしまうかわからない・・・そんな状態の時でした。息子は物心ついたときからテレビを見ては「ディズニーランド行こうね」と毎日のように言っていました。命があと数日で終わってしまうかもしれないというときに、無理を承知で息子をディズニーランドに連れて行きました。その息子が夢にまで見ていた大切な「サイン帳」を落としてしまったのです。あのご用意いただいたサイン帳を息子に渡すと息子は「パパ、ありがとう」と言って大喜びしました。そう言いながら息子は数日前に息を引き取りました。死ぬ直前まで息子はそのサイン帳を眺めては「パパ、ディズニーランド楽しかったね。ありがとう。また行こうね。」と言いながら、サイン帳を胸に抱えたまま、永遠の眠りにつきました。もし、あなたがあの時、あのサイン帳を用意してくださらなかったら、息子はこんなにも安らかな眠りにはつけなかったと思います。本当にありがとうございました。】

このキャストもそうですが、ディズニーの誰もが脳腫瘍のことなど全く知りません。このキャストがした仕事はたまたまでしょうか?違うと思います。普段から精一杯の心尽くしをしていたから、このようなことができたのではないでしょうか。サイン帳を探して見つからなかったら、「申し訳ありませんでした。どうしても見つかりませんでした。」と言えば十分でしょう。誰も責めないでしょう。しかし、このキャストは精一杯の行動をした。普段から、そうしていなければできないことです。

このキャストのした仕事は人の人生を変えています。亡くなった子どもだけでなく親の人生も。亡くなってしまったけれど子どもは笑顔でした。サイン帳を無くしてしまったと悲しんでいたのではありません。また、私が親なら「サイン帳を落としたのは親の責任だ」などと一生悔やみます。

中国語や英語を駆使するお店の店員さん、そして、ディズニーのスタッフのおもてなしの心について話しました。心の片隅に留めておいていただければ幸いです。

 平成27年12月23日(水。祝)
 今日、明日の2日間、第40回四国地区高等学校演劇研究大会が高知県立県民文化ホールで開催されています。本校演劇部は、本日11時30分から1時間の上演を行いました。私も鑑賞しましたが、「中桐、仕事やめるってよ」はさらなる進化を遂げていました。
 写真は会場入り口にあった「瓦版」2枚です。
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 平成27年12月21日(月)
 今日の第5校時は地歴科(世界史B)の研究授業でした。香川大学から教授をお迎えして、2年生の1クラス、1時間の授業の後、合評会を開催しました。
 授業は、中世ヨーロッパにおけるキリスト教の役割に気づき、教会の頂点である教皇の権力が伸長したことを理解させる1時間になっていました。すなわち、ヨーロッパの荘園は教会が中心になっていることに気づいた上で、人々の生活にキリスト教がなくてはならないものであったことを理解し、そこから、聖職叙任権闘争につなげていく手法でした。

 平成27年12月18日(金)
 今日の第5校時は英語科の研究授業を実施しました。香川大学から教授をお招きして、第2学年のコミュニケーション英語Ⅱ(Lesson7 Why Biomimicry)の授業を行い、その後、授業についての合評会を行いました。香川大学からは、教授に加えて、インドネシアからの留学生(インドネシアの高等学校の先生)と大学院生にも参観していただき、授業についての評価をいただきました。
 授業のメインでは、クラスを10班に分け、1班ずつプレゼンテーションをして残りの班が質問に答えるというアクティブラーニングを行いました。

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