平成26年4月7日(月)1学期始業式校長講話
新2年、新3年の皆さんには、先ほど、着任式で「目的と目標をしっかりと持ってください。」とお願いしました。「目的」と「目標」の違いはわかりますか。
このことについては、いろいろな考え方があることを前提にお話ししますが、広辞苑では、「「目標」とは「目的」を達成するために設けためあて」となっています。この趣旨からすれば、「目標」とは「目的」を達成するための手段であるとも言えるのではないでしょうか。
もちろん、どちらも大切なものです。例えば、試験でいい点数をとるという「目標」を決める、それに向かって努力する、その努力が積み重なり、大学入学という「目的」を達成する。確かにこれも一つの考え方かもしれません。
しかし、私は、皆さんには、もっと大きな目的を持って欲しい。例えば、「こんな職業について、こんなふうに社会に貢献したい、また、国家に貢献したい。」さらには、「人生をこんなふうに生きたい。」などです。まずは、このようなことをじっくりと考えて欲しい。「目的」ができれば、「目的」を達成するための「目標」定めて、一つ一つクリアしていくのだと思います。そういう意味で「目標」は、スモールステップなんですね。
それから、もう一つ、「社会に貢献する」ということを話しました。そのためには、皆さんが社会的に自立する必要があることに加えて、自立に向けて必要な能力や態度を育てなければなりません。このような教育を総じてキャリア教育と呼んでいます。キャリア教育はよく職業教育と混同されるのですが、そうではありません。平成23年度から昨年度まで、高校生が社会に出る際にどのような能力や態度が必要であるかについて、産学官が連携して協議や情報交換をしてきました。この会議は「香川県次代の担い手育成コンソーシアム」と呼ばれ、そのまとめが昨年7月に出されています。
その中で、社会人として当たり前のことが当たり前にできることの必要性に触れられています。何かというと「あいさつができること」です。「あいさつ」がすべての根幹をなしているとまで言う企業人の方がいました。「そんなしょうもないこと」と思わないでください。あいさつは、人と人とのつきあいの中で欠くべからざる礼儀であり、また、コミュニケーションの端緒でもあります。大きな声を出して、しっかりと相手に伝わるあいさつをしてください。
それでは、皆さんが、笑顔あふれる、地に足のついた高校生活を送ることを期待して、始業式のお話とします。終わります。